身体への負担が少ない治療方法を実現
諏訪中央病院では、高周波(ラジオ波)による身体に負担の少ない下肢静脈瘤の治療が可能です。ラジオ波治療は日本では2014年にようやく保険適用となった治療法ですが、アメリカでは血管内治療の約4割を占めるほど一般的な治療法です。
下肢静脈瘤って
どんな症状?
- 脚の血管がボコボコとふくらんでいる
- 足がむくんでつらい
- 寝ている時にこむら返りがおこる
- 痛み、重だるさがある
- 皮膚が黒ずんでいる
下肢静脈瘤の原因とは…
妊娠・出産、長時間の立ち仕事などにより静脈にある逆流防止弁が壊れてしまうことがあります。逆流防止弁が壊れると、重力に逆らって血液を心臓に送り返すことができなくなり、下方に血液が溜まってしまいます。すると静脈の内圧が高まって、血管が浮き出るなど、上記のようなさまざまな症状が出てしまうのです。
諏訪中央病院の
高周波(ラジオ波)による
身体に負担の少ない
下肢静脈瘤の
治療とは
ラジオ波治療は日本では2014年にようやく保険適用となった治療法ですが、アメリカでは血管内治療の約4割を占めるほど一般的な治療法です。
熱を発生させる高周波カテーテルを静脈内に挿入し、先端に近い部分を120℃に加熱。静脈を閉塞させる方法です。
手術時間も短く、痛みや皮下出血の合併症が少ないなどの利点があり、従来行われていた方法に比べると身体への負担が少ない治療法と言えます。
治療の流れ
費用は?
下肢静脈瘤の治療はすべて保健適用となります。
1割負担
入院治療費約25,000円
3割負担
入院治療費約80,000円
※一般的な生命保険の手術給付金が支給される場合もあります。
詳しくは保険会社までお問い合わせください。
実績
- 2015年度 110件
- 2016年度 110件
- 2017年度 96件
- 2018年度 93件
医師紹介
山田 武男
やまだ たけお
外科医師
昭和52年 信州大学卒
専門領域:血管外科 消化器外科 乳腺外科 一般外科
下肢静脈瘤は昔から血管外科領域では一般的な疾患でしたが、以前の治療は広範囲の静脈抜去(ストリッピング)が主流で、約1週間ほどの入院が必要であったため、あまり積極的に手術は勧めませんでした。当院赴任後20年間の手術件数は年間数例でした。
2014年から、血管内ラジオ波焼灼術を開始してからは、「痛くない検査・治療」が提供できるようになり、積極的にラジオ波治療を勧めています。「簡単に治るのなら治療を受けたい」と言う患者さんも多く、年間約100例、今までの治療件数も400例を越えました。
Q&A
回答内容
都内の専門クリニックなどでは、日帰り手術が主体ですが、手術翌日にエコー検査のため外来受診をすることが多いです。当院では、手術時の麻酔も局所麻酔と静脈麻酔の併用で、眠っている間に手術は終わり、手術後は安心して過ごせるように、1泊して翌日エコー検査後午前中に退院していただいています。
ただし、諸事情により入院が困難な場合はご相談に応じでいます。
回答内容
静脈瘤になっている静脈は、元々は普通の正常な静脈で、弁不全による逆流を止めると縮小し、元の正常な静脈に戻ります。元に戻るのに3~4ヶ月要しますので、目立つ静脈瘤を早く何とかしたいという方は、小切開静脈瘤切除法(stab avulsion)を併用することにより、手術直後から小脈流を消退させることもできます。